【画材レビュー】名村大成堂『Norme(ノルム)』『Raffine(ラフィーネ)』

イラストレーター・画家・グラフィックデザイナーの峰雪mineyukiです。
こちらは筆メーカーの名村大成堂さまの『Norme(ノルム)』『Raffine(ラフィーネ)』のレビュー記事です。

2022年4月の東京個展の際に大変ありがたい事に筆メーカーの名村大成堂さまより『Norme(ノルム)』2号と『Raffine(ラフィーネ)』Q-6号をご恵投いただきました。
有り難く日々制作に使用させていただいています。制作を応援していただき感謝の言葉もございません。
使用開始から大体2年が経ち、手によく馴染んだこの頃のレビューを書きたいと思います。

『Raffine(ラフィーネ)』クイル レビュー

ラフィーネQ-6号で制作した絵。

見た目通りの保水性能。
思い切りのより筆使いから目などの細かいパーツも思いのまま描写可能。

大きめの筆とは思えないほど細い線も引く事ができ、繊細な描写もスイスイ(その辺の細筆より全然細い線が引ける)
コシのある柔軟な質感で良く手に馴染みます。

グッと力を入れて紙の上で筆を伸ばした際は固めな境界で筆が止まります(四角張った感じ)
それが平筆や刷毛とも違う独特なノスタルジーな画面を作ってくれて自分の絵の可能性が広がるように感じます。
やわらかなぼかしも叙情的な滲みも自在にコントロールできる”便利屋さん”タイプの筆だと思っています。

『Norme(ノルム)』レビュー

ノルム2号で着彩した絵

ハガキサイズの絵ですが、このくらいの細かさの塗りならノルム2号一本で完成まで持っていけます。
パーツごとの色はほぼ一息に色を乗せています。そのくらい水含みが良い+水分量のコントロールがし易い。非常に扱い易いです。

筆先は滅多な事では乱れませんが、ザッとした掠れの描写でもいい味を出してくれます。

部分的にごく狭い範囲にスパッタリングしたい時にも大活躍。
こちらも万能な”便利屋さん”タイプの筆です。

『Raffine(ラフィーネ)』OWレビュー

ラフィーネOW-10号で描いた絵

『Norme(ノルム)』2号と『Raffine(ラフィーネ)』Q-6号をいただいた際に使い心地に感動した勢いそのままに購入した一品。

この筆の形の別名:キャットタンの名前の通り、猫の舌のようにスルスルと丁寧に紙の上を描写できます。
癖のない使い心地ですが、側面を滑らせたりとトリッキーな使い方もできます。
工夫次第で色々と遊べる筆です。

『Norme(ノルム)』『Raffine(ラフィーネ)』共に万人向けでお勧めです!

「画材屋さんではじめて筆を買う」方に特に勧めたいです。
素材から手入れも楽で、特にRaffine(ラフィーネ)Q-6号はこれ一本あれば絵の大小を問わず大抵の絵が描けるかと思います。

Norme(ノルム)も大抵の描写には困りません。
絵描き初心者からプロの方にも幅広くおすすめしたい一品です。

2024年にご恵投いただいた『Renard(ルナール)』のレビュー記事も是非併せてご覧ください!