こんにちは。イラストレーターの峰雪mineyuki(@mnyk_canis)です。
今回はメイキングをお届けします。
使用画材なども一緒にご紹介します。制作過程や使用画材を知ることによって、より楽しんで作品をご覧いただければ嬉しいです…!
今回メイキングするイラスト
今回は、ライブドローイング時に、TwitterやInstagramで制作過程を公開していた、こちらの「Lion head」のメイキングをご紹介します。
使用画材
水彩紙
CANSON MIX MEDIA Amazonで購入
透明水彩
今回は以下の5色使用しています。
HWC(ホルベイン)
Amazonで購入
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メイキング
線画①
線画を描きます。
(線画を描かずに描きはじめることもあります)
描きたい構図は大体予め頭にあるので、お仕事(依頼)以外ではラフや下書きはあまりしません。このときもぶっつけです。
グイグイ描き進めます。
(余談ですが、この時はライブドローイングとの事で、ちゃんとイーゼルを立てて描いていますが、普段はもっとテキトーです。狭いPCデスク上とか、立膝して床とか)
線画②
線画完成。
芯の先が少し丸くなった鉛筆(HB)でササッと描いたあとに、5mmシャーペン(B)で輪郭をはっきりさせています。
骨を描くときは、曖昧な線よりはっきりとした線で描く方が「骨!」という質感が出ます。
骨のゴツゴツ感は出しつつ、やわらかい印象の絵にしたかったので、骨の部分はシャーペンではっきりしたシャープな線を細く描いています。
対して、ねこの毛並みはやわらかいタッチで描写しています。
骨のゴツゴツ感とねこのやわらかさを、線画の時点で描き分けているのがお分かりいただけるでしょうか?
水彩①
骨を先にササッ塗ります。
イエローグレー+グレイオブグレイで、骨独特の固さと滑らかさを意識して色を置いていき、ペイニーズグレーで骨の鼻腔の深さを暗さで表現しています。
続いて、ねこの下地の色として、ふんわりとシェルピンク+メロングリーンを。
毛のやわらかさを出しつつ、有機的な印象の色味にしたかったのでソフトで健やかなシェルピンクと鮮やかでやわらかなメロングリーンを使いました。
水彩②
ねこの下地として置いた、シェルピンク+メロングリーンの上にイエローグレーを乗せていきます。
ねこのすこし湿りけを感じる密度の高い毛並みを意識して、濃淡をつけて何度も色を重ね、ぼかします。やわらかく、やわらかく。
透明水彩で下の色を綺麗に透けさせたいときは、あとから上に載せる色はとにかく発色が良い絵の具を使うと思ったような効果を出しやすいと思います。
(ミジェロの発色の良さは本当に凄まじい…)
水彩③
細部を整えます。
完成
完成です。
データの方は、印刷の兼ね合いから色味を強めに加工しています。
原画はもっとやわらかい風合いです。
虎の威を借りる狐ならぬ、「ライオンの威を借りるねこ」といった雰囲気も出したかったので、ねこの口元はちょっと得意げな表情で描きました。
ライオンの頭骨の上顎と下顎のなかにすっぽりねこが入り込んでいる、クールな雰囲気も出しつつどこかユーモラスな一枚。
大阪自然史博物館でライオンの頭骨を見たときから、描きたくてあたためていた構図でした。
ずっと描きたかった構図だったので、お気に入りの絵のひとつになりました。
まとめ
出展中などによく、作品の制作方法や使用画材についてご質問をいただくので簡素な説明ではありますが、メイキングを作ってみました。
また他の作品でもメイキングをしてみたいと思います。
Lion headグッズ
\グッズ展開もしていますので、どうぞよろしくお願い致します…!/
オマケ:額装
ねこの毛色と骨感を引き立たせる為、真っ白な額に額装しました。
すっきりと絵が締まって良い感じです。